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仕様
用途: オフィス
高さ: 242 m 竣工予定: 2010年 乗用エレベーター: Schindler 7000 高層用展望ダブルデッキエレベーター5台 - Schindler Miconic 10, Schindler ID - 定格速度 420 m/min - 積載 1600 kg x 2 - 昇降行程 157 m Schindler 7000
中層用展望ダブルデッキエレベーター5台 - Schindler Miconic 10, Schindler ID - 定格速度 210 m/min - 積載 1600 kg x 2 - 昇降行程 87 m その他のエレベーター: 展望用シャトルエレベーター 2台 非常用エレベーター 1台 荷物用エレベーター 3台 自動車用エレベーター 1台 |
カナリーワーフの超高層ビルに匹敵する新しいランドマーク「ヘロン・タワー」が、ロンドンの金融街スクエアマイルにまもなく誕生します。このタワーには極めて素晴らしい特徴がいくつかあり、英国首都圏の見事な眺めを堪能できる、ガラス張りのダブルデッキエレベーターもその一つです。
セントポール大聖堂の素晴らしい眺め・・・シティはこれを妨げるすべての建築物の建造を長い間阻止してきましたが、現在、シティは空に向かって驚異的な速度で伸びつつあります。その中で、最も印象的な新しい建築物の1つとして挙げられるのが、建物のほぼ全体がガラスとスチールで作られた、高さ202mのヘロン・タワーです。 KPF建築事務所の設計によるこのタワーでは「形態は機能に従う」というコンセプトが具現化されました。このタワーの建築家は、「近代的なワークスペースの技術的要求と社会的要求の両方を補完するオフィス‘ビレッジ’群を中心とした構成」だと言います。オフィス用の33階床にわたり11の「ビレッジ」があり、3階床ごとに1つのビレッジを形成しています。 3階建ての「ビレッジ」
各ビレッジの「核」となるのは、テナント、図書館、あるいは展示スペース、集会場など、様々な用途に利用できる3階層のアトリウムです。これらのアトリウムの周りには階床をつなぐ「橋」あるいは階段が設けられており、移動にも支障はありません。各ビレッジからは、このタワーが立地する大通り(ビショップゲート、リバプールストリート駅の近く)の眺めを堪能することができます。
このタワーで働く人々がまず向かうのは、エレベーターです。それは、シンドラーの乗客認証/運行管理システムを採用したこのエレベーターが、それぞれが所属する「ビレッジ」に最も速く到着する手段だからです。この乗客認証/運行管理システムは、このタワーで稼動する18台のエレベーター(うち10台はガラス張りのダブルデッキで、そのうち6台は外壁側に設置)を制御します。建築構造に沿って滑るように昇降するこれらのガラス張りのカゴから見るロンドンの眺めは、その上昇に伴い、ますますその素晴らしさを増します。このエレベーターの動きは真下の通りから見ることができます。 ヘロン・タワー内の移動には2台のシンドラー製エスカレーターが利用されており、乗客はその目的階によってダブルデッキエレベーターの上カゴか下カゴに誘導されます。分速300mの速度で昇降する専用シャトルエレベーターなら、屋上のレストランバーにもあっという間に到着します。なお、ガラス張りの高層階用ダブルデッキエレベーターは「分速420m」と、さらに高速での昇降となります。 細部にわたる配慮
建築家たちはエレベーターに特別な配慮をしており、「その外観は周囲の建物と調和している」と主張します。シンドラーの設計技術者サイモン・ミューラー(彼の仕事がなければ、この構想は現実のものとならなかったといわれています)は次のように語ります。「今回は何もかもをこのタワー用にオーダーしました。このエレベーターでは、ガイドレールを建物に取り付けるブラケットまでが特注なのです」。
「建築家は、なぜ通常は見えない部材にまでこれほど情熱を注いだのでしょうか? それは居住者がエレベーターのすべての部品を目にするからです」「この乗用エレベーターでは、構造物や構成部材用のスチールを除いて、ほとんどすべてといっていいほどの部分をガラス張りにしています」。 さらに注目すべきなのは、エレベーター内の操作盤です。ヘロン・タワーをイメージしたそれぞれの操作盤で、乗客は常にエレベーターの現在位置を正確に知ることができます。 環境性能
ヘロン・タワーは、ロンドンのスカイラインに与える美的な影響もさることながら、建物の敷地内の公共緑地をはじめとして、その近隣環境にも大きな影響を与えることになるでしょう。
この建物の環境性能は、建築上の性能と同様、あらゆる点において印象的なものとなっています。ガラス製のファサードや3階層のアトリウムは日光が建物構造の奥深くまで入るよう設計されており、人工的な照明を最小限に抑える工夫がなされています。また、外壁に設けられたダブルデッキエレベーターや階段にも日光が当たるほか、春や秋などの中間季には自然換気されます。 また、熱伝達を最低限に保つ断熱冷却や冷却状態を保持する氷温貯蔵設備を使用することで、エネルギー導入量を大幅に削減する予定です。また、3階床のビレッジごとに空調施設ルームを設けることで、完全な熱回収を実現します。シンドラーのエレベーターもこの一端を担っており、余剰エネルギーをシステムに回生させる設備を全基に備えています。さらに、シンドラーの最先端運行管理システムを駆使して、乗客を最短ルートで目的階に案内することにより、エネルギーの節約を図ります。 ロンドンの「上昇傾向」
国内キーアカウントマネージャーであるジョン・ブラッドショーはこう確信しています。カナリーワーフのバークレイ銀行世界本部ビル(BP1)やウエンブリースタジアムですでに成功しているシンドラーには、ロンドンの「上昇傾向」が多くの可能性を提供するだろう、と。「シティ・オブ・ロンドンの高級オフィス用スペースは(まだ少なく)極めて高額なのです」と彼は語ります。
承認済みまたは建設中の6棟のタワーで描かれる、これまでと全く異なったシティのスカイラインに、ロンドンっ子は慣れる必要を迫られることになります。しかし、少なくともヘロン・タワーにおいて、ダブルデッキエレベーターは、垂直に、スイスならではの精密さで昇降するのであっても、見慣れたものになるでしょう。 |
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